敷金と礼金の性質を知って不動産を賢く借りよう

住宅向けの不動産を借りる際、物件情報に敷金と礼金というのが表示されている場合があります。
何ヵ月分という表記が一般的ですが、何に対する何ヵ月分かといえば、家賃が基準になっています。
敷金2ヵ月分、礼金3ヵ月分とあれば、家賃の支払いのほか、賃貸契約時に全部で5ヵ月分のまとまった資金を大家さんに対して払う必要があるということを意味しています。
となると、敷金や礼金は少ないほど初期費用を抑えられメリットがあるようにも思えます。
実際にそうであるかは、敷金と礼金の性質から考えていく必要があります。
まず、敷金とは大家さんに預ける保証金のようなもので、賃貸契約中に家賃の不払いがあったり、室内を損傷するなどして大家さんに対する損害賠償義務を負ったときなどに、敷金から控除することができるものです。
賃貸契約中に問題なく家賃の支払いを行い、部屋を損傷するなどの迷惑行為や大家さんに対する賠償義務などを行わなければ、基本的に全額が返還されることになります。
担保的な性格のため、預けていても利息が付くことはありませんが、預けたものがそのまま返還されるという意味で、損得が発生しません。
一方、万が一、リストラにあったり、生活が苦しくなって家賃が払えなくなったり、損害賠償に直ぐに応じられない場合でも、敷金からカバーされることで、契約を解除されて追い出されたりすることなく、引き続き住み続けられるなど、賃貸契約期間中のリスクを軽減する性質も持ち合わせます。
これに対して礼金というのは、まさに住宅を貸してもらうことに対する大家さんへの御礼です。
そのため、一切返してもらえることはありませんし、賃貸契約期間中に何かに役立てられるわけでもありません。
礼金を払っておくことで大家さんが気持ちの面で何か融通を利かせてくれることも期待できますが、一般的には礼金をもらうのは慣習上当たり前と思っている大家さんが多いため、特に便宜が図られるものではなく、家賃の滞納や迷惑行為には厳しく対応がなされます。
つまり、賃貸住宅を借りる際に初期費用を抑えたいならば、礼金は少ないほどよく、敷金は賃貸契約中に預け入れるリスクカバーのための資金として2ヵ月分くらいはあっても仕方がないということになります。
中には契約時に保証人を不要として手続きを簡便にする代わりに、敷金3ヵ月というケースもあるので、保証人が立てられない方は視野に入れておくといいでしょう。
もちろん、どうしてもまとまったお金がない方には最近増えている敷金・礼金なしの物件を探すこともおすすめです。

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